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端モーメントとたわみ角の関係

端モーメントとたわみ角の関係

 端モーメントと変形(接線角またはたわみ角)との関係を求めるために,図8.4(a)に示すように任意の中間荷重と端モーメントを受ける長さがlで,曲げ剛性がEIの単純ばりを考えよう.重ね合わせの原理により,図(a)の状態にある部材ABの接触角τA,τBは,図(b)~(d)に示す三つの場合の結果を足し合わせて求めることができる.ちなみに,図(b)の場合を弾性荷重法で解いてみると,図8.5に示すように,弾性荷重を載せた共役ばりの支点でのせん断力を求めれば,もとのはりのたわみ角(接線角)となるから

となる.この結果を利用すると,

となるから

となる.上式を端モーメントMABMBAについて解くと,次式が得られる.

ここで,

とおいて,式(8.1)の関係を用いると,次の関係が得られる.

これが,端モーメント式,またはたわみ角式とよばれるたわみ角法の基本式である.CABCBAは荷重による影響を表すので,荷重項とよばれる.